2010年5月11日火曜日

ミラノサローネ 2010 ~お仕事の振り返りと、傾向と対策~



先日は、ご縁で、ミラノ市内で開催された国際家具見本市(Salone del Mobile)にて、今回、橋本潤さま(フーニオデザイン)、山本達夫さま(山本達夫デザイン事務所)のお二人が、デザインプラットフォームBOOKSとして、サテリテという、若手デザイナーが直接発表できるというセクションで出展なさいまして、通訳でのお手伝いをしてまいりました。

さすが、ミラノ・サローネ!まれに見る不況だというのに、前年比7%の来場者増であったということで、メイン会場のあるRho fieraだけでも29万7460人だったそうです。

サローネは、初日に限らず期間中にランダムに、イタリア国内だけでなく、全世界からお客さまがいらっしゃいます。
いらっしゃるのは、プレス(有名雑誌、ブログ、B2B、デザインウェブマガ)、メーカーさんや、デザイナー、建築家だけでなく、ギャラリー、流通バイヤー、エージェント、イベントプランナー、学校関係者、学生さん、また一般の方などのみなさんです。
これらのお客様に、作品のコンセプトやプロトをより多くの良質な媒体に知っていただくことを目的としたPR面からの通訳。または量産の可能性や買取、契約をふくめての商談での通訳といった性質のお仕事を行いました。運営のCosmit社の統計でもわかるように、56%が非イタリア人の来場者ということで、多国籍なイベントであるので、イタリア語より、むしろ英語でのコミュニケーションが求めらます。

BOOKSさまには、本当に多大なご協力をいただきまして、展示会以前より、コンセプト内容、素材、工法、また過去のサテリテ展示時の反応や展開などをやり取りさせていただきまして、一日目から準備も万端でお手伝いに臨みました。さすがです、すばらしい!!

今後、自分の覚悟のため、いろいろある中でも、(もう、こんなことは他の展示会や商談でなれていらっしゃると思いますが)、私のほかにも、サローネ、特にサテリテで、通訳やプレゼンに臨まれる方がよりこの機会を有効に使って頂けるよう、事前に答えを用意して踏まえておいたほうがよいかなと思う、実際に聞かれた質問例をメモしておこうかと。



この質問を見れば、どんな目的や興味を持って、お客様がサローネサテリテを訪れるのか、
みなさんにも、わかっていただけるのではないでしょうか。

・サテリテでの出展はいったいどういう目的での参加なのか。
→バイヤーやエージェント、メーカーがこんな質問をなさるよう。
これは、以下の二つの質問とほぼ同質のものだと思えます。

・商品化しているものなのか
→バイヤー、エージェント、メーカーのほかにも、その場で購入したい建築家さんや
ギャラリーのオーナーさんがこんな質問をなさるようです。

・既にどこからか引き合いはあったのか
→競合がいるのかを見はかりたい、バイヤー、エージェント、メーカーさんのほかに、
実際の購入を考えていらっしゃるお客様でしょう。

・これはいくらぐらいで作れるものなのか
下手をするとアイデアを盗み聞きしたいという下心もある場合もありそうですが(なんと、腹黒い私)、
自分のところで生産したいメーカーさんや、バイヤーさん、デザイナーなど。

・この商品が欲しいけれど、どうしたらいいか
→いくらか聞いて、今すぐ購入したい方です。
支払条件や出荷条件などつめられるようだったら、どんどん売り込んでしまいましょう。
もしくは、メーカー契約がとれたら、即連絡です。



ミラノサローネで展示することで、国に帰って錦をかざる、または履歴にハクをつけることができるあくまで対国内のPRという目的で参加される方もいらっしゃいますし、びっくり仰天の奇抜さや面白さを、プレスにとりあげてもらって、名前を世界中に知らしめるということもあります。がしかし、その場で自分のコンセプトを量産を見極めつつ、たたき台として、商品化の機会をつかむという、勝負の場ということをわかっていると、夢のないことを言いますが、断然「その後」へのつながりがスムーズです。

何はともあれ、ビジネス目的の展示会の趣旨があるとしても、一般の方々や学生もいらっしゃいますし、多国籍の市場で、どういった受け入れられ方がされるかがいっぺんにわかる、商品コンセプトのたたき台としても、使える場なのではないでしょうか。

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